神のみぞ知る

 こんにちは。今日は春らしい日和で、花粉もしっかり飛んでますね。みなさんお変わりありませんか?カチョーでございます。また寒波がもどってくるようなことを天気予報では伝えておりましたが、とにかく春めいてきて心も明るくなる感じです。
 さて先日の日曜日、阪神大賞典というレースが阪神競馬場で行われたのですが、ここで昨年の4冠馬オルフェーブルが今年初出走し、ビックリするようなレース結果になりましたので、ちょっとご紹介したいと思います。
 もともとオルフェーブルは気性が安定しない馬で、騎手を振り落としてしまうほどコントロールの難しい子ですが、走るということに関しては恐らく現役最強の性能を持っています。昨年の輝かしい戦歴をバックに1番人気に押されて今回のレースに臨んだオルフェーブルでしたが、蓋を開けるとレース展開は予想できないものでした。久しぶりのレースで、オルフェーブル自身の気分がパドックから高揚しているようだったと伝えられていて、実際レースがスタートすると、行きたがって行きたがって騎手がそれを我慢させるのが大変だったようです。しかしながらレースはスローペースで展開しており、オルフェーブルは我慢しきれず途中とうとう馬群の先頭に立ってしまいます。そして第3コーナーにさしかかった時、急にオルフェーブルは逸走したのです。ほとんど歩くような格好になったので、見ていた誰しもが故障かと思って肝を冷やしたはずです。しかしながら自分を追い越していく他の競走馬達を見て我に返ったオルフェーブルは、馬群を追いかけて走り出します。その後馬群最後尾から大外を思いっきり爆走して他の馬達をごぼう抜きにすると、なんとそのまま半馬身差で2着に入ったのでした。
 本当に恐ろしい能力を持った馬ですが、いかんせんちょっとお馬鹿ちゃんのようで、自分が先頭に立って追いかける馬がいなくなると、もうゴールしたんだと思ってしまったようです。しかしながらあれだけ遅れをとって、しかも距離もひとりだけ3200メートルくらい走ってしまったにもかかわらず2着に入るんですから、普通にレースをしてれば圧勝だったはずです。幸い、負担のかかるレースだったわりに馬体に怪我や故障はなく、次走の春・天皇賞には予定どうり出走する様子ですが、騎乗した池添騎手にはオルフェーブルをコントロールできなかったことで厳しい批判が殺到している模様です。こんなことになるなんて、池添さんも思ってもみなかったでしょうに、現実の勝負の世界では、本当に何が起こるかわかりませんね。
 ダンスと競馬はよく似ています。女子という馬と男子という騎手。いかに女子を走らせるかは男子次第です。そしてこのパートナーシップで勝負に臨んでいくのです。勝負の舞台の先に何があるのかは、やってみなくちゃ分からない。絶対はないのです。
 今週末はいよいよ京都コンペです。勝負の先に何があるのか。できるかぎり良い結果であるように、努力したいと思います。